CASES

実際に分子が動かせる「VOC吸着剤分子模型」

弘前大学 様

業種

教育

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課題

結晶構造の変化を、専門ではない方々に理解いただくのには多くの労力が必要だった

ご担当者様

弘前大学大学院理工学研究科 太田錯体化学研究

導入前の課題

導入前の課題

結晶構造の変化を、専門ではない方々に理解いただくのには多くの労力が必要だった

  • 吸着前後での結晶構造変化を可視化するのが難しかった
  • 産学連携への展開が難しかった
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選んだ理由

選んだ理由

実際に近い結晶構造と結晶の柔軟性を同時に実現

  • VOC吸着を説明できるようになると期待
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導入後の成果・効果

導入後の
成果・効果

結晶中でどのように分子が動き、VOCが吸着されるのか、一瞬で説明できるようなった

  • 次世代材料を分子レベルからデザインできると期待
  • 産学連携が加速すると期待
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導入前の課題

結晶構造の変化を、専門ではない方々に理解いただくのには多くの労力が必要だった

株式会社アピールは、弘前大学大学院理工学研究科 太田錯体化学研究室様と3Dプリンタを用いた「VOC吸着剤分子模型」の共同開発を行いました。 弘前大学大学院理工学研究科 太田錯体化学研究室では、揮発性有機化合物(VOC)を吸着する結晶性材料を開発し、産学連携への展開をめざしており、開発された材料は、VOC吸着前後で結晶性が維持されるため、X線構造解析により、吸着前後での結晶構造変化を可視化できるという特徴があります。 この特徴を活かすことで、次世代材料を分子レベルからデザインできると期待できますが、分子が複雑に配列した結晶構造の変化を、専門ではない方々に理解いただくのには多くの労力が必要でした。

VOC吸着剤分子模型1

選んだ理由

実際に近い結晶構造と結晶の柔軟性を同時に実現

今回の模型製作において、最も難しかったのは、実際に近い結晶構造を再現した上で、結晶中の分子が柔軟に動く機構を導入することでした。 結晶構造を忠実に再現しようとすると、一つの剛直な模型となってしまいます。 この問題を解決するため、結晶データを読み込んだ状態から、分子一つ一つの模型を独立して3Dプリンタで製作し、最後に連結させることで分子の動き(可動域、角度等)が可能になり、当初の要望に答えた分子模型が完成となりました。 この模型は写真のように手を使って分子を動かし、そこにVOCが吸着される様子を示すことができます。

導入後の成果・効果

結晶中でどのように分子が動き、VOCが吸着されるのか、一瞬で説明できるようなった

今回、共同製作となった、3Dプリンタでの製作による分子模型により、結晶中でどのように分子が動き、VOCが吸着されるのか、一瞬で説明できるようなりました。

VOC吸着剤分子模型2

分子一つ一つが独立しており、実際に分子を動かしてVOC吸着の様子を理解できる。

社会に対して何か付加価値のあるものを作っていく

ビジネスチャンスの広がりと人材育成への期待